私は、数年前34~35歳頃にアトピー性皮膚炎が悪化して、そのことがきっかけとなり両眼共に、『網膜剥離』と『白内障』になってしまいました。
その後、左目の視力はある程度は戻ったものの、右目は失明という結果になってしまいました。
以前にも、なぜそうなったのかなどを詳しくお話ししていますので、気になる方はこちらから見てみてください。
私自身、小さいころからアトピーがありましたが、自分が目の病気になるまではアトピーと目の病気の関係については全くと言っていいほど知りませんでした。
これまで30年以上生きてきても、全くその情報は知らなかったし、私の親や周りの人でも知っている人はいなかったという事です。
ということで今回は、同じアトピー性皮膚炎で私と同じように目の病気に対するリスクの事を知らない人に、知ってもらう機会としてどのくらいリスクがあるのかを、お話ししていこうかと思います。
このことを知れば、予防や対策・眼科で一度診察をしてもらうなど、心の片隅にでもその知識があれば、多少の準備も出来ると思いますので、同じ悩みや病気を抱える皆さんも、是非参考にしていただければ幸いです。
アトピー性皮膚炎で起こる目の病気とその関連性とは??
アトピー性皮膚炎を抱えている人は、目の病気の中でも『白内障』と『網膜剥離』になりやすく、最悪の場合は失明してしまうリスクも高いそうです。
その他にも、アレルギー性結膜炎・角膜や表皮に細かい傷・緑内障・角膜が薄くなって中心が突出して視力の低下や乱視の原因、円錐角膜などの目の病気になる人も、アトピー性皮膚炎の人には多くみられるそうです。
白内障は、水晶体が白く濁ることによって視力が低下したり、光がまぶしく感じたり、物が二重に見えるなどの症状もあり、失明を引き起こす事もある目の病気ですが、一般的には加齢などが原因で、60歳以上の人の発症が多いのが特徴です。
ですが、アトピー性皮膚炎の方たちの中にはもっと若いうちに発症することも多く、早ければ10代~40代のうちに発症することもあるそうで、平均では20代前半に発症する人が多いという結果もあるくらいです。
また、アトピー性皮膚炎を長く患っていればいるほど、白内障になるリスクは高くなるそうです。
更なる特徴としては、片目ではなく両目ともに発症するというケースも多いそうで、私もこれらの特徴に丁度当てはまっています。
網膜剥離は、視界の中にゴミや虫のような黒い物が見えるようになったり(飛蚊症)、光がチカチカして急に見えたりしたり(光視症)するなどの症状があり、放置したり進行したりすれば、最悪失明の危険性もある目の病気です。
アトピー性皮膚炎を患っている人はもともと皮膚などが弱く、皮膚と同じように網膜も脆いことが多く、網膜剥離になるリスクも高くなるそうです。
どの目の病気もアトピー性皮膚炎の人の中でも、顔などにも症状が出ている人たちにさらに多く発症することも多いようです。
私もそうでしたが、目がかゆくなったり、顔がかゆくなったりして、かいたり叩いたりなどの刺激が目の近くや眼球に長年続くことで、それが刺激になり傷がついたり白内障になったり、外傷性の網膜剥離になることも原因の一つだそうです。
緑内障は、視神経に障害が起こる事で視野が狭くなったり、放置すれば失明の可能性もある目の病気です。
原因としては、眼圧が高い人がなりやすいと言われていますが、アレルギー性結膜炎などの治療にステロイドが含まれる点眼薬を使うことでも発症のリスクがあると言われています。
そのステロイド点眼薬は、2週間ほど使うと急に眼圧が急上昇することもあり、視神経を圧迫して損傷を与えることがあるそうなので、ステロイド点眼薬を処方された場合は、きちんとお医者さんと相談して使用を管理する事が大切です。
アトピー性皮膚炎を持つ人が目の病気にならないためには…

私たちアトピーを持つ人たちが、目の病気にならないため、リスクをへ減らすためにはどんなことに気を付け、そんなことをすればいいのでしょうか??
私の経験から言えること思うこと…
・目の病気のリスクがあるという情報や、事実をきちんと知識として知っておく事
最初にもお伝えしましたが、私は今の今まで自分が白内障や網膜剥離を経験して、右目を失明するまではアトピーである自分にそんなリスクがるなんて知りもしませんでした。
もし、私にその知識があれば目の異常に早く気付けて、失明の可能性があると理解して、もっと早く治療を始めることができたかもしれません。
・顔や目がかゆくても強くかかない・叩いたりしない事
私の場合は、顔や目のかゆみがひどくなったことで、最終的に叩いてかゆみを紛らわし、叩く強さも徐々に強くなってしまったことが原因でした。
同じようにアトピーを持つ人には、これだけはやらないでほしいと思うことでもありますが、正直かゆみを我慢出来たらそもそも、アトピーがひどくなることも少なくなると思います。
その気持ちも分かるので、とてもつらいのですが失明してしまってからではもう取り戻せないものたくさんあります。
なので、顔だけでもかゆみを我慢したり・重点的に治療したりするだけでも目の病気のリスクを下げるのには役立つと思います。
・皮膚科だけではなく、眼科でも定期的に診察を受ける事
私は小さいころからアトピーがありましたが、正直眼科にはほとんど行った事がありませんでした。
もちろん、目の病気のリスクの事を知っていれば定期的に眼科に診察を受けに行ったり、目に少しでも異常を感じた時にすぐに対応できていたはずです。
私の場合は、発症してからその重大さも分からず、放置してしまったために重症化して失明することになってしまいました。
今では3か月に一度検診を受けるようにしていますが、アトピーのある人には今からでも、何の異常もなくても一度は眼眼科に行って診察を受けてみてほしいと思います。
早期発見が何よりも大切で、治療が遅くなればなるほど重症化し失明のリスクも高まってしまいます。
まとめ

今回は、アトピー性皮膚炎と目の病気のリスクについて話してきましたが、一番思うことはどうしてこれまで、誰も目の病気のリスクについて教えてくれなかったんだろうということです。
これまで、小さい頃から皮膚科にも何度も通ったし、親も一緒に行ったりすることもありましたが、病院の先生にすら目の病気のリスクについて教えてくれる人はいませんでした。
もしかしたら、他の病院では教えてくれたり、すでに知っている人も多いのかもしれませんが、私は知らずに生きてきました。
きっと、アトピーを持つ人の中には年齢関係なく、私と同じようにアトピーと目の病気の関係性について知らない人もたくさんいるかもしれません。
これを機会に、このことをきちんと知って自分の病気のリスクを知るきっかけにしてほしいと思います。
同じ病気・同じ悩み・同じ苦しみなど、同じような経験をした人にしか分からないことがたくさんあります。
今回の事を是非参考にして、他のたくさんのアトピーをもつ人にも知ってもらいたいと思います。